裁判の中の在日コリアン〔増補改訂版〕


裁判の中の在日コリアン〔増補改訂版〕

本体2,300円+税

在日コリアン弁護士協会(LAZAK) 編著

裁判は、日本社会を映す鏡。
日本社会の人種主義とヘイトに抗してきた裁判の歴史。 
日本社会の真の多様性を実現するための途を探る。

2008年に刊行された初版以降にあった事件を加筆、大幅増補改訂。
さらに、「徴用工」「慰安婦」「日韓請求権協定」「名前(本名と通名)と国籍(帰化)」の問題についてのコラムも充実。
在日コリアンを当事者とした裁判や事件について、在日コリアンの弁護士や事件に携わってきた弁護士が、当事者の視点から執筆した。

初版から14年、「多様性と協調」が謳われる時代とは裏腹に、在日コリアンをとりまく環境はますます厳しいものとなっている。2009年に起きた朝鮮学校を襲撃するヘイトクライム事件以後、在日コリアンの排斥を訴える過激なデモが全国各地で行われ、インターネットを中心に「ヘイトスピーチ」が氾濫、書店の店頭ですら目に留まりやすい場所に嫌韓本が並べられるようになった。2017年には、在日コリアンの弁護士も標的にされた「大量懲戒請求事件」が起きた。
なぜ、在日コリアンをとりまく人権状況は、これほどまでに悪化してしまったのかーーー。

そもそも「在日コリアン」とは、どのような人々なのか、「社会を映す鏡」としての在日コリアンと呼ばれる民族マイノリティが、戦後の日本社会をどのように生きてきたのか、そして今どのような状況に置かれているのかを知ってもらいたい。
在日コリアンが、生まれ育った日本社会の中で、自らのルーツを否定されず、尊厳をもって生活していくことが保障され、真に「多様性と協調」のある社会を実現するために、本書を通じてその途を探ってほしい。

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(2022年03月10日公開) 


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