現在、法制審部会において、少年法適用年齢の18歳未満への引下げとそれにともなう新たな刑事政策的措置についての審議が進められている。しかし、年長少年(18・19歳)の精神的成熟、非行の実際、年齢引下げの刑事政策的逆効果、新たな刑事政策的措置の有効性などについて、実のある議論がなされているとはいいにくい。本書では、年齢引下げに関して、刑事法・犯罪社会学・児童精神医学・児童福祉各研究者と実務家の視点から批判的に検討する。
第1部 刑事法学からの考察 |
【執筆者】
葛野尋之(一橋大学教授)
武内謙治(九州大学教授)
本庄 武(一橋大学教授)
岡田行雄(熊本大学教授)
山口直也(立命館大学教授)
山﨑俊恵(広島修道大学准教授)
渕野貴生(立命館大学教授)
服部 朗(愛知学院大学教授)
丸山雅夫(南山大学教授)
浜井浩一(龍谷大学教授)
定本ゆきこ(京都少年鑑別所)
川﨑二三彦(日本子ども虐待防止学会理事)
Richard E. Redding(チャップマン大学教授)
岡邊 健(京都大学准教授)
村尾泰弘(立正大学教授・元家裁調査官)
松原里美(弁護士・元裁判官)
松田和哲(弁護士)
青木 宏(徳島文理大学教授・元少年鑑別所技官)
中島 学(美祢社会復帰促進センター・元少年院長)
(2020年02月18日公開)