『ケース研究 責任能力が問題となった裁判員裁判』の続編。責任能力が問題となった裁判員裁判につき、実際のケースを担当した弁護人の報告に、弁護士および精神科医がコメントを加えた。「責任能力」という、精神医学と刑法学、刑事訴訟法、特に裁判員裁判実務が交叉する困難な領域を学ぶ。また、裁判員制度の導入をはじめとする刑事司法の大きな変革とともに、精神医学の発展もあり、鑑定の在り方や弁護活動など、責任能力をめぐる刑事司法の実務の変容も大きい。そのような変化の中で、責任能力をめぐって、被疑者・被告人の人権が不当に侵害されないよう、弁護人には不断の努力が求められる。裁判員裁判において責任能力を争う事例に直面する弁護士にとっての必携の書。
(2022年03月25日公開)