8月28日、IPJは、公正な裁判の実現に向けて、今西事件シンポジウムを開催


 去る7月26日、イノセンス・プロジェクト・ジャパン(IPJ)が支援している今西事件の今西貴大さん(35歳)が、保釈された。大阪拘置所には、家族、支援者、弁護団が、5年半ぶりに身体拘束を解かれた今西さんを出迎えた。今西さんは2017年12月、養女(当時2歳)の「頭部に何らかの方法によって強度の衝撃を与える暴行」によって死亡させたとして傷害致死罪などで起訴された。

 こうした事例は、揺さぶられっこ症候群(Shaken Baby Syndrome=SBS)あるいは虐待性頭部外傷(Abusive Head Trauma=AHT)と称される仮説に基づいて医師が判断し、児童相談所や警察で虐待として立件されてきた。しかし、近年、SBS/AHT仮説はアメリカ、イギリス、カナダ、スウェーデン、ノルウェー、フランスなど多くの国で、疑問が指摘されるようになり、日本でもSBSを疑われた事例で無罪判決が相次ぐようになった。

 今西さんと弁護団は、医学的見地からこの仮説を徹底的に批判して無罪を主張したが、一審・大阪地裁の裁判員裁判では2021年3月、今西さんの犯行と認定し有罪判決。今年5月に控訴審の大阪高裁で結審、11月に判決言渡しが予定されている。

 このシンポジウムでは、今西さん本人と弁護団が出席して、あらためて、今西事件の問題点を検討する。

◯テーマ:今西事件シンポジウム

◯日時:2024年8月28日(水)14:00〜17:00(開場13:30)

◯場所:キャンパスプラザ京都4階第3講義室(京都市営地下鉄烏丸線、近鉄京都線、JR各線「京都駅」下車。徒歩5分)

◯参加無料

◯申込み方法:要事前申込み。こちらをクリックして、お申し込みください。

◯プログラム:
 ①えん罪とは?
 ②今西事件とは?
 ③パネルディスカッション………今西事件弁護団
 ④質疑応答
 ⑤今西貴大さん、今西さんのお母様からのメッセージ
 ⑥支援者、学生からのメッセージ

◯主催:立命館大学・京都女子大学・甲南大学・龍谷大学IPJ学生ボランティア

◯共催:一般財団法人イノセンス・プロジェクト・ジャパン(IPJ)、SBS検証プロジェクト、今西貴大さんを支援する会、KONANプレミア・プロジェクト「多分野の力を結集して“えん罪救済”に取り組むプロジェクト」

(2024年08月22日公開)


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