11月26日、大麻取締法改正法と使用罪の新設をテーマに、刑事司法未来が第2回ティーチインを開催


 11月26日、一般社団法人刑事司法未来(代表:石塚伸一)は、「大麻使用罪の国会審議を問う〜みんなの声を参議院に届けましょう!?〜 」をテーマに、Zoomでティーチインを開催する。

 2023年11月14日、『大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法(麻向法)の一部を改正する法律案』(以下「新大麻法」という)が衆議院本会議で自民・公明両党と立憲民主党、日本維新の会、国民民主党などの賛成多数で可決された。参議院に送られ、現在、審議中である。

 こんな法改正、多くの市民には「寝耳に水」。ほとんどの国会議員は、「今まで、大麻の使用が処罰されていなかった」ことを知らなかったのではないでしょうか。政府は、なぜ、会期2か月の臨時国会に提出してまで、この法案の成立を急ぐのでしょうか。岸田首相は何を考えているのでしょうか。

 今回の法案には、「大麻の使用罪の創設」「医療用大麻の一部合法化」「大麻栽培免許制度の見直し」などが盛り込まれている。インターネットの世の中で、犯罪化・重罰化によって若い人たちに「犯罪者」「薬物中毒者」のスティグマ(烙印)を押し、デジタル・タトゥーによって差別や偏見を拡大することになるのではないか。海外の医療と薬品に頼ることは多国籍薬物企業の支配に繋がるのではないか。生物多様性の保護や循環社会を実現するために国内の大麻産業を育成しなくてよいのかなど、法案には多くの疑問がある。

 国会での審議を充実させるためには、専門家の参考人やパブリック・オピニオンを通じて多くの市民の意見を国会議員に届ける必要がある。刑事司法未来は、11月14日の第1回ティーチインに引き続き、緊急にティーチイン第2回を開催する。

 これまで、刑事法研究者などがこの問題の重要性を認識し、多くの市民に「大麻とはなにか」「大麻規制にどのような問題があるのか」そして「世界は何を目指しているのか」を知ってもらうために「大麻ティーチイン」(2021年)を企画してきた(その成果は、石塚伸一=加藤武士=長吉秀夫=正高佑司=松本俊彦編著『大麻使用は犯罪か?——大麻政策とダイバーシティ』〔現代人文社、2022年〕に収録されている)。

○テーマ:【大麻ティーチイン・パート2】第2回 大麻使用罪の国会審議を問う〜みんなの声を参議院に届けましょう!?〜

○日 時:2023年11月26日(日)10:30〜12:00

○方 式:リモート方式(zoom)

○申込みはこちらから。

○プログラム:
 【報告者】石塚伸一(刑事司法未来代表/龍谷大学名誉教授/立正大学客員教授)
 【司 会】丸山泰弘(立正大学法学部教授)
 【趣 旨】こちらを参照

○主催:一般社団法人 刑事司法未来(CJF)

○共催:龍谷大学 社会的孤立回復支援研究センター(ATA-netユニット/社会的孤立理論研究ユニット)、犯罪学研究センター(改革的司法ユニット)、任意団体クリアライト

(2023年11月22日公開)


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