11月19日(金)、近畿弁護士会連合会は、同大会の第2分科会(刑事弁護部門)で、「『ようわからん』では済まされない!! ──刑事司法IT化の光と影 」と題するシンポジウムを開く。申込みの締切は、11月12日(金)である。
法務省は、2021年3月、「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画の変更について」(2020年7月、閣議決定)に基づいて、「刑事手続における情報通信技術の活用に関する検討会」(小木曽稜・中央大学教授)を発足させた。同検討会は、刑事手続において情報通信技術活用の方策とその法的課題を検討する。大きく「書類の電子データ化、発受のオンライン化」と「捜査・公判における手続の非対面・遠隔化」の2つに分けて、書類の作成・発受、令状の請求・発付・執行、電子データの証拠収集とその閲覧・謄写・交付、取調べ、接見、公判審理、公判審理の傍聴など刑事手続全般にわたるIT導入の可能性を検討項目としてあげる。同検討会は本年10月で第7回まできている。
弁護士の間では、「検察官の犯罪立証を弾劾するため、被告人が膨大な紙媒体を自己負担でコピーしなければならない不合理を解消する好機である」「拘束されている被疑者・被告人と弁護人のコミュニケーションが、場所や時間などの物理的制約にとらわれず実現できる」など、刑事手続のデジタル化は日本の硬直的な刑事司法を改革する契機となりうると歓迎する意見もあるが、弁護士全体では、刑事手続のデジタル化が何をもたらすのか、どのようなものであるべきか、明確なイメージが共有されているとはいえない。
本シンポジウムは、「被疑者・被告人の人権と利益を守る刑事弁護の立場から刑事手続デジタル化に臨む基本的な視座・指針を探り、提言する」ものである。
なお、第1分科会(人権擁護部門)のテーマは、「婚姻制度における平等の実現に向けて 〜『同性婚』を考える〜」である。
○日時:2021年11月19日(金)午後0時30分~午後3時
○場所:大阪弁護士会館とZoomウェビナーによるオンライン開催(要事前申込、定員450名)
*但し、参加希望者で弁護士以外は、Web配信による参加のみ。
○参加費:無料
○プログラム:「ようわからん」では済まされない!! ──刑事司法IT化の光と影(第2分科会/刑事弁護部門)
・基調報告 指宿信(成城大学教授)
・パネルディスカッション
パネリスト=指宿信(成城大学教授)、斎藤司(龍谷大学教授)、田岡直博(弁護士、日弁連刑事調査室嘱託・香川県弁護士会)、山本了宣(弁護士、大阪弁護士会)
コーディネーター=水谷恭史(弁護士、大阪弁護士会)、川辻哲也(弁護士、奈良弁護士会)
○申込方法:申込締切=2021年11月12日(金)
下記 URL または QR コードより申し込む。 申込み後、Zoomウェビナー参加に関する確認メールが届く。
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_Gigh7JJ5QaqiPVOB98zpbg
○お問い合わせ先:近畿弁護士会連合会 刑事弁護委員会 事務局(藤澤)
電話:06-6364-1227
(2021年11月09日公開)