
2025年4月19日(土)、甲南大学岡本キャンパス(神戸市)で、イノセンス・プロジェクト・ジャパン(IPJ)が支援する神戸質店事件に関するシンポジウム「神戸質店事件シンポジウム——再審の未来を拓く」が、開催される。
神戸質店事件とは、2005年、神戸市内にあった質店の経営者が何者かによって殺害され、金品を強取されたとされる強盗殺人事件である。緒方秀彦さんがこの事件の犯人とされたが、一貫して無罪を主張している。一審の無罪判決が大阪高裁で逆転有罪(無期懲役)となり、2011年に最高裁で確定している。
IPJは、2023年より神戸質店事件の支援を開始した。本件でもっとも重要な証拠とされた目撃証言に問題があるのではないかと考え、心理学の専門家立会いのもと目撃証言実験を実施した。実験の際には学生ボランティアが被験者集めや、被目撃者の再現を行うなどの協力した。現在、弁護団は再審請求に向けて準備を進めている。
このシンポジウムでは、神戸質店事件の詳細や再審請求の進捗状況などを説明するほか、再審制度について考える。現在、再審法改正の議論が進められているが、そこで議論されているとおり、再審制度には大きく分けて3つの課題がある。①再審請求審での証拠開示、②再審開始決定に対する検察官による異議申立て、③再審手続の整備。これらをめぐる問題点や、解決のためにはどうするべきかを考えるために、神戸質店事件の弁護団の報告とパネルディスカッションを行う。
◯テーマ:シンポジウム「神戸質店事件シンポジウム——再審の未来を拓く」
◯日時:4月19日(土)14:00~17:00(開場13:30)
◯場所:甲南大学岡本キャンパス1号館2階121教室(〒658-8501 神戸市東灘区岡本8−9−1)
◯プログラム:
1 はじめのあいさつ
2 事案の概要
3 基調講演/神戸質店事件における目撃証言の問題点………厳島行雄(人間環境大学教授)
4 パネルディスカッション:戸谷嘉秀(弁護士)、 川﨑拓也(IPJ、弁護士)、湯浅彩香(IPJ、弁護士)、相原健吾(IPJ、弁護士)、厳島行雄
5 質疑応答
6 支援者の方々より
7 おわりのあいさつ
◯参加費:無料、どなたでも参加できる。
◯申込み・問合わせ:神戸質店事件シンポジウム申し込み、お問い合わせフォームから。
◯主催:KONANプレミアプロジェクト「多分野の力を集結して“えん罪救済”に取り組むプロジェクト」
◯共催:甲南大学IPJ学生ボランティア、一般財団法人イノセンス・プロジェクト・ジャパン(IPJ) 、えん罪・神戶質店事件支援する会、IPJ学生ボランティア
(2025年04月14日公開)