2月28日、今西事件シンポジウム「逆転無罪判決を総括する」を、大阪で開催


 

 今西事件は、2024年11月28日に控訴審で逆転無罪判決が言い渡されたが、検察が上告。この無罪判決では、改めてSBS/AHT仮説の問題点に反省が迫られた。

 SBS検証プロジェクトの設立によってSBS/AHTに関する本格的な検証が開始されてから8年が経過した。SBS/AHT事件やそれらが依拠するSBS/AHT仮説そのものをめぐって日本でも議論の進展が見られ、SBS/AHT仮説の妥当性・科学性が争点化され、2018年以降には11の事件で無罪判決が確定した。

 この間、いわゆる「三徴候」に基づく起訴は行われなくなり、厚労省「子ども虐待対応の手引き」も改訂されて、三徴候に関する記述は削除された。しかし、個々の事件では新たな「徴候」に基づく虐待診断・判断が行われ続けている。その最たる例が、今西事件である。

 本シンポジウムでは、今西事件・逆転無罪判決を総括し、SBS/AHTをめぐる議論の現在地を振り返るとともに、今後の課題について議論を深める。

 なお、SBS/AHTに関しては、『赤ちゃんの虐待えん罪──SBS(揺さぶられっ子症候群)とAHT(虐待による頭部外傷)を検証する!』(現代人文社、2023年)が詳しい。

◯テーマ:今西事件・逆転無罪判決を総括するシンポジウム

◯日時:2025年2月28日(金) 18:00~20:00(17:45開場)

◯対面会場:リファレンス大阪駅前第4ビル貸会議室 2307AB
 *ウェブ配信あり

◯参加費:無料・要事前申込み

◯申込み・問合わせ:こちらから

◯プログラム・登壇者(予定):
 ①今西事件逆転無罪判決の位置づけ………川上博之(弁護士、SBS検証プロジェクト)
 ②今西事件控訴審を医学的に検証する………秋田真志(弁護士、今西事件弁護団、IPJ、SBS検証プロジェクト)、小保内俊雅(医師、多摩北部医療センター)、司会/宇野裕明(弁護士、SBS検証プロジェクト)
 ③これまでを振り返って………川崎拓也(弁護士、IPJ)、今西貴大(今西事件当事者)ほか、司会/陳愛(弁護士、SBS検証プロジェクト)

◯共催:イノセンス・プロジェクト・ジャパン(IPJ)、SBS検証プロジェクト

◯協力:今西事件弁護団、今西貴大さんを支援する会、日本国民救援会、JSPS科研費JP23K01152、IPJ学生ボランティア

(2025年02月20日公開)


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