11月16日、リーガルパーク主催の参加型裁判演劇・2024『極刑』が、松本で開催


 参加型裁判演劇・2024『極刑』が、松本市で11月16日(土)に開催される。

 企画・制作は、法やルールの意義を考える「法教育」に関する事業に特化した団体である(一社)リーガルパークで、総合演出は、今井秀智弁護士が行う。

 演劇で扱う事件は、昨年と同様である。都内大田区で起こった強盗殺人事件。被告人の佐瀬研一は、借金に追われ、かつて勤務していたホリカワ機械を訪れて経営者の堀川秀男に借金を申し込んだものの、拒絶された。被告人は、事務所の机の中にはいつも数万円の現金が置かれていることを思い出し、それを盗もうと決意した。深夜、ホリカワ機械の事務所に侵入し、金を探したが、秀男に見つけられた。被告人は、持っていたナイフで秀男を刺し殺し、さらに、物音に気付いて事務所にやってきた秀男の妻・良子にも見つけられ、良子まで刺し殺した。この後、被告人は、引き出しにあった12万円入りの封筒を奪って逃走した。

 裁判において、検察官は死刑を求刑。弁護人は死刑を回避すべきと主張した。

 参加型裁判演劇とは、参観された観客と一緒に判決を考える体験型演劇である。裁判所から裁判員候補者として呼出されたという設定で、会場に来た時からすでに参加が始まっている。

 当日、観客の中からルーレットのくじ引きで6名の裁判員が選出される。裁判官と並んだ席に座り、被告人や証人に直接質問。審理終結後、別室に移り評議して判決をくだす。選出されなかった観客の人も、会場でネットで質問、評議、評決を投票。まさに裁判員裁判をリアルに体験できる。

 前回の参加者から、つぎのような意見・感想が寄せられている。

 「死刑や命について真剣に向き合う時間だった。自分は『死刑』やむなしと投稿ボタンを押したが、その後ズンと重くなる、恐怖のような感覚に陥った」(30代・会社員)

 「目の前で繰り広げられる裁判を見ながら、スマホにリアルタイムで流れてくる沢山のチャットを見られるのもすごく面白かった」(20代・学生)

 「たまたま選ばれた裁判員のメンバーがどんな考えをもっているのか、それによって判決が変わる事があるということに、人が人をさばく制度の危うさと責任の重さを感じました」(40代・主婦)

 「自分がいつ裁判員候補者に選ばれるかわからない中、この様に裁判員裁判を体験し事件の判決について考える機会を得られたのは本当によかったと思います。もっと沢山の人に体験して欲しいと思いました」(50代・自営業)

○日時と会場など:
【松本公演】
 ・2024年11月16日(土)12:30・17:00(予定)の2回公演
 ・上土劇場(長野県松本市大手4−7−2)
 ・チケット価格
  前売:【一般】¥4,000  【学生】¥3,000
  当日:【一般】¥5,000  【学生】¥4,000
  *高校生以下:特別割引価格 ¥2,000 

○予約方法:詳しくはこちらから。

○問合わせ先:株式会社アゴラ・ステーション(問合せ時間10:00〜17:00)
       TEL:03−3841−4104 E-mail:kyokkei@legalpark.jp

○企画・制作:(一社)リーガルパーク

○共催:株式会社アゴラ・ステーション

○協力:株式会社タイプ・アール、株式会社アスコ

◯後援:臨床法学教育学会、法と教育学会、龍谷大学犯罪学研究センター、(一社)刑事司法未来(CJF)、株式会社TKC、刑事弁護OASIS

(2024年11月11日公開)


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