「死刑囚表現展2024」が11月2~4日、東京都・中央区の松本治一郎記念会館で開かれる。「死刑廃止のための大道寺幸子・赤堀政夫基金」に寄せられた絵画作品を全点展示するもので、今回は、15人の死刑確定者の絵画など応募作品計426点。再審請求中の2人も出展している。一人は、金川一死刑囚(74歳)で、熊本県免田町(現あさぎり町)で1979年の女性殺人事件で死刑が確定(1990年)。もう一人は風間博子死刑囚(67歳)で、1993年の埼玉の愛犬家ら連続殺人事件で死刑が確定(2009年)。
11月2日には、選考委員の栗原康さんによるギャラリートークもある。
「死刑廃止のための大道寺幸子・赤堀政夫基金」は、「死刑制度をなくしたい」「死刑囚の人権は保障されなければならない」という大道寺幸子さんの遺志に基づいて2004年に創設された。幸子さんは1974年の連続企業爆破事件で死刑が確定した大道寺将司元死刑囚(2017年に病死)の母親で、多くの死刑囚や獄中者に面会し、励まし、「生きて償う」ことを共に模索し、社会、国際機関、メディアに対して、日本の死刑制度の実態、死刑囚処遇、死刑囚の人権について語り続けてきた(2004年5月逝去)。同基金は、死刑囚の再審請求等への補助金、死刑囚の表現展の開催と優秀作品の顕彰のために使われてきた。冤罪事件の元死刑囚赤堀政夫さんからも資金提供の申し出があり、2015年からは「大道寺幸子・赤堀政夫基金」として再出発している。
◯死刑囚表現展 2024
◯日時:
・11月2日(土)13:00~17:30
・11月3日(日)11:00~19:00
・11月4日(月・祝)11:00~17:00
◯場所:松本治一郎生記念会館5階会議室
地下鉄日比谷線/JR京葉線八丁堀駅から徒歩3分
◯入場無料
◯表現展選考委員:小田原のどか、香山リカ、川村湊、北川フラム、栗原康、五所純子、太田昌国
◯ギャラリートーク:11月2日(土)18:00~
栗原康(アナキズム研究、死刑囚表現展選考委員)
◯主催:死刑廃止のための大道寺幸子・赤堀政夫基金・死刑囚表現展
◯共催:死刑廃止国際条約の批准を求めるFORUM90
◯チラシ:ダウンロードはこちらから。
(2024年10月30日公開)