10月10日は、世界死刑廃止連盟(WCADP、本部=パリ)が、2003年に定めた「世界死刑廃止デー」である。今年もさまざまなイベントが開催されるが、CrimeInfoと第二東京弁護士会会が主催する2つのイベントを紹介する。今年の世界死刑廃止デーのテーマは「死刑 不可逆的な拷問: The death penalty: An irreversible torture」である。
■10月12日、CrimeInfo/世界死刑廃止デー企画オンラインセミナー「死刑の当日告知・即執行は国際人権法違反」
日本の死刑執行は、これまで死刑執行の日時の事前告知なく執行当日に死刑確定者に告知され、執行される。死刑確定者2名によって、そうした同日執行される現在の死刑執行の実務が違法であるとして、受忍義務不存在確認及び国家賠償請求を求める訴訟が提起され、大阪地裁で審理が進行している。
セミナーでは、国際人権法が専門の中央大学名誉教授の北村泰三さんが、死刑確定者に対し死刑執行をその当日に告知し、即執行する日本の実務が、どうして国際人権法に違反するのかを講演する。
○日時:10月12日(木)18:00~19:30
○場所:Zoomによるオンライン開催
○プログラム:講演「死刑の当日告知・即執行は国際人権法違反」………北村泰三(中央大学名誉教授)
○参加費:無料(要事前申込)
○お申込みはこちらから。
○助成:駐日欧州連合代表部
■第二東京弁護士会/10月20日、公開セミナー「私が見た死刑執行ー元刑務官・野口義國弁護士が経験したこと」を開催
現在の日本では、死刑の執行は当日の朝、突然、死刑確定者本人に告知され、近親者や弁護人も、執行が行われた後に初めて事実を知らされる。また、後日、死刑執行の具体的状況を知ろうとしても、行政文書に記録された情報は非開示とされ、秘匿されている。 しかし、1970年代半ばまでの実務は違っていた。
1970 年代初頭、東京拘置所に副看守長として勤務していた野口弁護士は、前日に死刑執行を告知されたある死刑確定者の処遇に関わり、その死刑執行に立会った。 野口弁護士の経験を聴くことにより、死刑を執行するということ、ひいては死刑制度そのものについて、考える。
○日時:10月20日(金)18:00~20:00
○場所:弁護士会館(東京・霞が関)10階1003号会議室
またはZoomウェビナーによる配信
○プログラム:公開セミナー「私が見た死刑執行──元刑務官・野口義國弁護士が経験」………野口義國(弁護士)
○参加費:無料
○申込期限:10月18日(水)
○申込み方法:参加希望の場合は、以下の URL から事前登録のうえ参加。
https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN_5mTCeJ9GRkiG40bpwlQI7Q
○チラシのPDFはこちら。
○主催:第二東京弁護士会死刑制度検討連絡協議会
○技術協力:特定非営利活動法人CrimeInfo
○問合わせ先:第二東京弁護士会 人権課 TEL:03-3581-2257
(2023年10月06日公開)