前回に続き、「人質司法に巻き込まれた被疑者・被告人はどのような心理状態に陥るのか」について、逮捕・勾留中につけていたメモをもとに、時系列で解説します。今回は、起訴されて以降の期間を扱います。起訴後も保釈されず、しかし取調官という明確な敵が見えなくなったとき、被告人はどのような心理状態に陥るのでしょうか。
5 起訴翌日〜起訴後150日まで
【起訴後翌日】
起訴された翌日(11月6日)の朝は、いわく言いがたい感覚だった。
① 大変な闘いを改めて続けてゆかなければならないという負担感、
② もし負けたら実刑になるかもしれないという重苦しさ、
③ 外の生活に戻れる日が遠のいてしまったというさびしさ、そして、
④ 何か新しい自分になってしまったという不思議な感覚もあった。
とりあえず、これからの日々をどのように過ごしてゆくべきかということについて、次のように考えをまとめた。
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