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依頼人とのコミュニケーションを円滑にするための刑事弁護必修用語集
警察官が他府県に捜査に行ったとき、地元の警察署に挨拶をしに行くこと。関東の警察では「合(あい)つき」ともいう。被疑者に対しても、「わしは……や」と仁義を切る刑事もいる。これもヤクザにかぶれている。
警察内の班の関係。これもヤクザにかぶれてこうした呼称を使う。「あの班とうちの班は親戚筋や。そやけどあっちの班とは反目(はんめ)や」。
事件の概略(ストーリー)を刑事が勝手に決める。「見立て」ともいう。「筋読みはこうや。往生せんかい」とこれに沿う供述を迫る。弁護人は刑事がどのような「筋読み」をしているのかを知るために、被疑者とよく接見する必要がある。
事件のスジ(筋)は、主張や証拠の整合性。タマ(珠)は、被告人自身の性格、振るまい。「この件は、スジはええけど、タマが悪いわ」。この逆もある。
接見等禁止決定のこと(刑訴法81条)。「接禁なんか屁でもおまへん。一部解除で潰してください」。慣れた被告人は自分で一部解除を申し立てることもある。解除方法を知らない弁護士は、「お前ほんまに弁護士か」といわれる。
毎年、警察では早期退職を募集する。応募者には、全員、再就職先を紹介してくれる。「これが警察官の恩恵や。どんなアホでも元オマワリさんで再就職先では大事にしてくれる」。他方、刑務官にはこのような恩恵はない。「刑務官みたいな嫌われ者と我々警察官を一緒にせんとってくれ」。
供述調書作成の終了時、捜査員が心証を添え書きする。「まかしとけ。深く反省しとると添え書きしたるから、執行猶予や」。このように、被疑者を懐柔する。
警察官が使う言葉。検察官が勾留請求せずに釈放(刑訴法205条4項)するとき、「即釈や。今回は許したる」とあたかも自分が決定したように恩着せがましく警察官は言う。
警察官が被疑者等を拘束するときの体系化された武術で、警察官独自のもの。各所轄署には、一応「先生」と呼ばれる逮捕術の熟練者が配置されている。
検察官が略式命令の送達と執行を確実に行うため、被疑者の取調べ終了後、検察庁に居らせたまま、裁判所に略式命令を請求し、その謄本の送達までの一連の手続を当日中に行うこと。