5月7日

微罪（びざい）処分

軽微な事件を事実上、警察限りで終結すること（刑訴法246条但書）。「微罪処分にしたるから」と捜査官が誘惑する。

5月8日

引っ張る

被疑者を逮捕するために、警察署への任意同行を求め、強引に連行する。「今日は、あいつを引っ張りに行くことにする」。

5月9日

ひにん（否認）

単に被疑事実を争うだけでなく、「あえて嘘を言う」という意味で使われることがあるので、要注意。「ワシはなんにも否認なんかしてませんで、ちがうことはちがうと言ってるだけやで」。捜査員は、黙秘より否認の方が嬉しい。否認は供述の矛盾を突いて崩せる。

5月10日

否認玉（ひにんだま）

「否認ボシ」ともいう。否認することで有名な被疑者のことをこう呼ぶ。「お前が否認玉なら、わしはカチ割り専門じゃ。勝負したるわい」。

5月11日

ビビコ

関西のマル暴の刑事が好んで着るヤクザかぶれのブランド服。「ビビコでピシッとキメやなヤクザになめられる」。

5月12日

ヒモツキ

逮捕中の者。「こらっ！　ちゃんとせんとお前の嫁はんもヒモツキにしたるぞ」と脅迫する。「縄付き」と同義。

5月13日

Ｖ（ブイ）

（検察用語）被害者のこと。Victimの略。

5月14日

フダ

逮捕状。「フダ切ってまうぞ」。

5月15日

ブタ箱

留置施設のこと。「代用監獄」の劣悪さを昔はこのように表現した。

5月16日

物（ブツ）読み

証拠物を検討する。違法品の「ブツ」とは限らない。