12月15日

腕章

大組織では、慶弔事に各組の「腕章」をつける。現在はこうしたことも少なくなってきた。

12月16日

一門

彫師は師弟関係や伝統継承による繋がりで結ばれている。

12月17日

カイナ

腕のこと。「両カイナに龍を入れてください」。

12月18日

額(がく)

背中の入れ墨をボカシで囲み、額に入れたようにする。

12月19日

キシロカイン

入れ墨を彫る前に肌に吹き付ける液体麻酔。若干痛みが緩和されるが、仕上がりの色がにごるので、彫り師は余り使用したがらないが、「麻酔たのんまっせ」と要求する者もいる。

12月20日

下絵(したえ)

入れ墨の絵柄が描かれた和紙。これを体に貼りつけ、形をつける。

12月21日

スジ彫り

外形のスジだけ彫って、まだ色が入っていない彫り。刑務所ではバカにされる。「粋な兄ちゃんスジ彫りで、金が無いのか痛いのか」。

12月22日

乳巻き

胸部のカイナ(腕)から乳首下まで彫る。乳首の上までしか彫らないのもある。

12月23日

突き直し

入れ墨が古くなり、色が薄くなったりボケた色彩になってきたので、新たに上からする。

12月24日

手彫り

「彫師(ほりし─先生と呼ばれる)という専門職人に針で突いて入れてもらう。これが医療行為であるとして、医師法違反で取り締まられることがある。「機械彫り」もある。原則として時間で請け負う。背中が1時間2万円。腕(カイナ)は1時間1万円ほど。1日2時間程度で完成までに何カ月もかかる。全身・足首までの入れ墨。