『オアシス・インタビュー』第9回福島至氏に聞く

【前編】神戸連続児童殺害事件の記録の廃棄問題 問われる裁判記録保存のあり方


「原則保存、例外廃棄という体制に変えるべきだと思います」と話す福島至・龍谷大学名誉教授(2022年11月5日、龍谷大学にて)

 今年10月、神戸家裁で神戸連続児童殺害事件の記録が破棄されていたことが判明し、その後、全国各地の家庭裁判所でも重大少年事件の記録が破棄されていたことがつぎつぎに明らかとなり大きな問題になりました。当初、最高裁は、それについて積極的に原因や実態を調査する気がありませんでしたが、いろいろな所から問題視されて、調査せざるを得なくなりました。

 そして、11月22日の参議院法務委員会で、最高裁の小野寺真也総務局長は「最高裁として率直に反省しており、事件に関係する方々を含む国民の皆さまに対し、申し訳なく思う」と謝罪するまでにいたった。

 この問題を契機に、裁判記録保存の仕組みや裁判記録の保存のあり方などについて、福島至・龍谷大学名誉教授に聞いた。

1 保存規程に違反する違法な廃棄

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(2022年12月20日公開)


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